竹富島を歩く

旅を続けていればこそ
いつかもう一度会えるはず
白いサンゴの一本道は
星の砂へと続く道
サーツンダラカヌシャマ マタハーリヌ
竹富島で会いましょう

-BEGIN『竹富島で会いましょう』

去年末、航空会社からメールが届いた。それは毎月届くマイレージ実績のメールなのだが、内容を確認していると翌月大幅にマイレージが失効するとこに気付いた。

コロナ禍で移動が制限されていた期間、航空会社の計らいでマイル失効の延長措置が取られていたのだが、5類に移行してその措置も知らないうちにに終わっていたわけだ。

貯まったマイルの使い道として、受けたいサービスは特典航空券だろう。ただ私は過去に選択を誤り、家族から大ひんしゅくを買った経験がある。それは失効分が1人だったと言うこともあり、私だけ沖縄に行ったからだ。「いってらっしゃい」と送り出してくれたものの、帰宅後のアウェイ感はしばらく続いた。同じ轍は踏まないためにも、急ながら家族に旅行の提案をしたが予定合わず、どうしようかなと考えていた時に父の言葉を思い出した。

「石垣島に行ってみたい」

去年、両親と旅行に行った際に言っていた言葉だ。すぐさま両親に問い合わせたところ、行きたがっていた本人と都合がついた。そして父から出されたスケジュールはまさかの一泊二日。本人に「本気ですか?」と尋ねたけど、日程は変わらず滞在24時間、何十年ぶりかの父と息子の二人旅の始まりだ。

「水牛と沖縄そば」

出発前、父に石垣島でやりたい事を尋ねた。キーワードをあげてくれることは、計画する者としてはありがたい。沖縄そばはお腹と時間が空いているタイミングでどうにかなる。しかし、水牛というキーワードは、のほほんと過ごすという計画を白紙にした。なぜなら私たちのフライトは14時に石垣空港に到着するため、水牛に乗るのであれば石垣港発竹富島行き15時20分に乗らなければいけなかった。きっと父は海上をを渡る由布島の水牛をイメージしていたであろう。残念だが片道40分のフェリーと島内移動で終わってしまう西表島は諦めてもらうしかなかった。さらに翌日の天候は降水確率90%予報のため、どうしても1日目に詰め込めなければいけなかった。

何とか予定していたフェリーにも乗船できて、水牛車の最終受付にも間に合った。父は三線を聴きながら水牛車に揺られ、赤瓦の沖縄家屋の集落を巡る時間に満足した様子だった。私は久々に父の背中を見れた時間だった。

下車後、カイジ浜に向かおうとしたのだが…

白いサンゴの一本道で
雨が激しく引き返す
サーツンダラカヌシャマ マタハーリヌ
竹富島で会いましょう♪

翌日、一時的に小降りになったタイミングで一気に北上。そして、厚い雲と濁った川平湾を見学した。その後、空港に向かいつつ石垣やいま村のリスザルと戯れようとしたが、まさかの雨天中止。仕方ないので展望台やニセ鍾乳洞で時間をつぶし、最後は空港近くでお腹もすいていないのに沖縄そばを食べた。

やりたい事は全て終了。

父よ、今度はのほほんと島時間を過ごしましょう。後日わかったことだが、石垣島内で水牛に乗れると思っていたらしい。

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